久住章さんの講演会

開会に先立ち午後４時平成会メンバーを召集し、阿嶋会長、踏分会計の支持に従い会場を準備。天気にも恵まれ、参加者が続々とつめかけ、いつの間にかロビーは人で溢れ返るほどの盛況に平成会の面々もうれしい悲鳴をあげていた。

この講演会の聴講に訪れた人達の中には、建材店・設計業・大学教授・学生など左官職でない、久住さんの仕事に興味を持つ人がこんなにいるとは驚きであった。

一口で言えば「自分の未来は自分で開け」ということであろうか。久住さんは、酒もタバコもやらず仕事一筋で今を築いたとか、特に印象に残った話は、修業のために親方を何人も変えたという。われわれの世界では、弟子のうちは何年も同じ親方、同じ事業所で上を磨くのが当たり前とされているのに、自分がやりたい仕事を選んで職場を変えたというところは、並みの人間ではとてもできまい。

定刻をはるかにオーバーするほどの白熱した久住さんの講演に聴衆は最後まで席を立つこともなく、講演が終わるや満場の拍手喝采で送られるという大成功裡に巻くを閉じた。

平成会の仲間と

諸岡久長記

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